Just Composed 2025 in Yokohama ―現代作曲家シリーズ―
メメント・モリ

主催・共催公演
「Just Composed in Yokohama ―現代作曲家シリーズ―」は、気鋭の作曲家への新作委嘱、そして過去の委嘱作品の再演を軸として、同時代音楽を未来へ継承するシリーズ企画。1977年に横浜市が開始した「日本の 作曲家シリーズ」を受け継ぎ、1999年に「Just Composed in Yokohama ―現代作曲家シリーズ―」へリニューアルして以来、継続し開催しています。

現在は作曲家 池辺晋一郎、音楽学者 白石美雪に加え、毎年代わる演奏家が選定委員として、毎年気鋭の委嘱作曲家を選定しています。今回は日本を代表するホルン奏者であり、幅広いジャンルで活躍する福川伸陽が「Just Composed」に初登場。深く柔らかい音から力強い音まで、音色の幅と確かな技術を 持ち、「ホルンのレパートリーの拡大」をライフワークとして、作曲家への新作委嘱や多様な音楽の紹介を積極的に行っています。 今回は「死」に関連する曲目が多く並び、公演の副題は古代から伝わる言葉である「メメント・モリ」。「死を忘れるな」という意味を表すラテン語であり、「誰にでも必ず 訪れる死を意識することで、今を大切に生きる」という意味としても据えられています。福川が「生」や「死」へ込める想いから選曲したプログラムを、注目の演奏家と ともにお贈りします。

今年度の委嘱作曲家は、武満徹作曲賞や芥川作曲賞をはじめ様々な賞を受賞し、フランスを拠点に活躍する坂田直樹。様々な編成の室内楽作品を次々に生み出して きた坂田による新曲の世界初演は必聴です。 再演は、もともとソプラノ・フルート・クラリネット・ヴァイオリン・2台ピアノのために書かれた西村 朗《雅歌Ⅱ~聖音を伴う抽象的なヘテロフォニー~》。神山奈々による 編曲で、今回の編成へと新たな命が吹き込まれます。 ホルンの未知の可能性を追求し続ける福川を中心とした、今をときめく音楽家たちによる、ここでしか聴けない演奏をお楽しみください。

【Just Composed 2025選定委員:池辺晋一郎、白石美雪、福川伸陽】

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公演情報

日時 2025年3月8日(土) 15:00開演(14:30開場)
会場 小ホール
出演 ホルン:福川伸陽
ソプラノ:小林沙羅
ヴィオラ:中 恵菜
ピアノ:務川慧悟
曲目 オリヴィエ・メシアン:『峡谷から星々へ』より第六曲「恒星の呼び声」【ホルン独奏】
フランシス・プーランク:エレジーFP168【ホルン・ピアノ】
坂田直樹:新作(Just Composed 2025 委嘱作品:初演)【ソプラノ・ホルン・ヴィオラ・ピアノ】
フォルケル・ダヴィット・キルヒナー:三つの詩曲【ホルン・ピアノ】
西村朗(神山奈々 編曲):雅歌Ⅱ~聖音を伴う抽象的なヘテロフォニー~(1986年度「日本の作曲家シリーズ」委嘱作品)【ソプラノ・ホルン・ヴィオラ・ピアノ】
リヒャルト・シュトラウス(山本哲也 編曲):四つの最後の歌【ソプラノ・ホルン・ヴィオラ・ピアノ】
料金 全席指定
一般:3,000円
大学生:1,500円
高校生以下:1,200円
65歳以上・障がい者手帳をお持ちの方:2,800円

未就学児入場不可
主催横浜みなとみらいホール(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)
助成文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業[地域の中核劇場・音楽堂等活性化事業])│独立行政法人日本芸術文化振興会
チケットお取り扱い
お問合せ 横浜みなとみらいホールチケットセンター :045-682-2000
営業時間:電話 10:00~17:00/窓口 11:00~19:00(休館日・保守点検日を除く)

関連レクチャー開催!

白石美雪によるJust Composed 2025の楽しみ方
公演に先がけて、音楽学者の白石美雪が福川伸陽(ホルン)、坂田直樹(作曲家)とともに公演のみどころを解説します。
レクチャーのみのご参加も歓迎です!

日時:2025年2月28日(金)19:00~(18:40開場)
会場:横浜みなとみらいホール 6階レセプションルーム
出演::福川伸陽(ホルン)、白石美雪(武蔵野美術大学教授、音楽学者)
    坂田直樹(作曲家)※オンラインでの出演となります。
料金:無料(要事前申込み)定員70名
申込方法:2024年12月20日(金)より、横浜みなとみらいホールチケットセンター(045-682-2000)にて先着順で受け付けます。

出演者プロフィール
福川伸陽(ふくかわ・のぶあき|ホルン)
世界的に活躍している音楽家の一人。NHK交響楽団首席 奏者としてオーケストラ界にも貢献した。ソリストとして、 NHK 交響楽団、パドヴァ・ヴェネト管弦楽団、京都市交響楽 団、日本フィルハーモニー交響楽団、東京フィルハーモニー 交響楽団、大阪交響楽団、横浜シンフォニエッタ他と共演。 ロンドンのウィグモアホールをはじめ、ロサンゼルスやブラ ジル、アジア各国でリサイタルをするなど、世界各地から数 多く招かれており、「la Biennale di Venezia」「ラ・フォル・ ジュルネ・オ・ジャポン」「東京・春・音楽祭」などをはじめとする音楽祭にもソリスト・室内 楽奏者として出演を重ねる。東京音楽大学准教授、国際ホルン協会評議員。

中 恵菜(なか・めぐな|ヴィオラ)
桐朋女子高等学校音楽科を経て同大学卒業。ハンス・アイス ラー音楽大学ベルリン マスター課程修了。Quartet Amabile のヴィオラ奏者として、第65回 ARD ミュンヘン国際音楽コン クール弦楽四重奏部門第3位に入賞、2019年YCA国際オー ディション優勝、その他多数優勝。第22回ホテルオークラ 音楽賞受賞。今井信子、マルタ・アルゲリッチ、ダン・タイソン の各氏と共演。テレビ朝日「題名のない音楽会」NHK-FM 「リサイタル・パッシオ」などに出演。B → C、ヴィオラスペー ス、東京・春・音楽祭、宮崎国際音楽祭、霧島国際音楽祭、北九州国際音楽祭、その他多 数出演。 CHANEL Pygmalion Days 室内楽アーティスト。Music Dialogue アーティスト。 使用楽器は宗次コレクションより特別に貸与された Montagnana。
©Yusuke Kinoshita
小林沙羅(こばやし・さら|ソプラノ)
東京藝術大学及び同大学院修了。2010~15年ウィーンと ローマにて研鑚を積む。12年ブルガリア国立歌劇場『ジャン ニ・スキッキ』で欧州デビュー。15年及び20年野田秀樹演出 『フィガロの結婚』、17年藤原歌劇団『カルメン』、19年『ドン・ ジョヴァンニ』、21年『夕鶴』、21年『千姫』、23年1月井上 道義『降福からの道』、7月『ドン・ジョヴァンニ』と話題作に 続々出演。また、マーラー交響曲第4番、フォーレ『レクイエ ム』等ソリストとして多くのオーケストラと共演。19年サード アルバム「日本の詩(うた)」をリリース。17年第27回出光音楽賞、19年第20回ホテルオー クラ賞受賞。日本声楽アカデミー会員。藤原歌劇団団員。大阪芸術大学准教授。
©NIPPON COLUMBIA
務川慧悟(むかわ・けいご|ピアノ)
2021年世界三大コンクールの一つである、エリザベート王 妃国際音楽コンクールにて第3位受賞。2019年にはフラン スで最も権威のある、ロン=ティボー=クレスパン国際コン クールにて第2位受賞。バロックから現代曲までレパート リーは幅広く、各時代、作曲家それぞれの様式美が追究さ れた演奏、多彩な音色には定評がある。また現代ピアノの みならず、古楽器であるフォルテピアノでの奏法の研究に も取り組んでいる。2020年、自身の編曲による「ラヴェル: マ・メール・ロワ」のピアノソロ版の楽譜をMuse Pressより出版。2022年「ラヴェル:ピアノ 作品全集」をNOVA Recordよりリリース。2024年、第33回出光音楽賞受賞。
©Yuji Ueno
坂田直樹(さかた・なおき|作曲)
1981年、京都市生まれ。パリ国立高等音楽院を修了ののち、 IRCAMにて研修を受ける。武満徹作曲賞第1位、尾高賞、 芥川作曲賞など受賞多数。作品はヨーロッパ、アジア、北米、 南米で紹介されており、ルートヴィヒスブルク音楽祭、武生 国際音楽祭など、著名な音楽祭で取り上げられている。国 際的な委嘱も数多く、フランス文化省、フランス・ミュジーク、 サントリー芸術財団などからの委嘱を受け、アンサンブル・ アンテルコンタンポラン、NHK交響楽団など、威信のある 団体により楽曲が演奏されている。これまでに、名古屋フィルハーモニー交響楽団、アン サンブル・エクートなどの団体でレジデント・コンポーザーを務める。
©Keita Nakagawa